幸せな気持ち

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バスルームに入り、ドアを閉める。 洗面台の鏡の中には、顔を真っ赤にした私が映っていた。 (恥ずかしい……。こんなに真っ赤な顔してる……) あまりにも真っ赤な顔に、思わず顔を両手で覆ってしまう。 これから一緒に生活していくというのに、副社長に何か言われるたびにこんなに真っ赤になってドキドキしていたら、私の心臓は耐えれるのだろうか。 溜息を吐きながら気を取り直して服を脱ぎ始めると、今度は鏡に映る自分の身体が目に入ってきた。 見ているのは自分だけなのに、副社長のお家のバスルームというだけで、なんだか副社長に見られている感じがしてきて、慌てて鏡の前から逃げるように浴室に足を踏み入れた。 強めのシャワーを浴びながら、メイクを落とし、身体を洗っていく。 シャンプーとコンディショナーをして髪の毛も洗い終えると、その髪の毛が落ちてこないようにゴムで纏め、バスタブにつかった。 ちょうどいいお湯加減に身体がじんわりと温まっていく。 バスタブにはアロマのようないい香りの入浴剤が入れてあり、お湯が乳白色へと変化していた。 その香りに癒されながら、湯船の中でお湯を肩にかけていると、自分の胸が目に入った。 (副社長って、私の身体で満足してくれるのかな……) 上から自分の胸の膨らみを見つめながら、これからいつか起こるであろう、未知の世界のことを考えてしまう。 (この身体見て、がっかりされたらどうしよう……) 私は大きな息を吐くと、不安な気持ちをかき消すようにバシャバシャとお湯を顔にかけた。
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