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「美月、俺もしていい?」
副社長はゆっくりと起き上がると足を床に下ろし、私を自分の腿の上に跨がせるように座らせた。
「こんな風に美月とおはようのキスができるなんて、夢みたいだな」
そう言いながら、チュッと唇にキスをする。
嬉しさと恥ずかしさが入り交じり、副社長の顔を見ることができず、無意識に俯いてしまう。
そんな私の顔を人差し指でクイっとあげると、「今のはキスとは呼ばない」と言って、ニヤリと笑顔を向けた。
そして、今度は触れるだけのキスではなく、長く唇を重ねる深いキスが落ちてきた。
緩やかに角度を変えながら唇が何度も重ねられる。
「…………っ」
次第に激しくなっていくキスに、口から吐息が漏れた。
少し開いた隙間から、待っていたかのようにすかさず舌が挿し込まれる。
何度も舌が絡み合い、その刺激に身体がビクビクと反応し始める。
昨日の昼間よりも激しく舌が絡められ、その舌は私の口内を自由に這い回った。
「んっ…………」
静まり返ったリビングの中で、唇が重なり合う音と、漏れる吐息の音だけが聞こえ、その音に助長されるかのように、副社長の息が荒くなっていく。
副社長は重ねていた唇を離すと、右手で私の左耳に優しく触れた。
指先は左耳の縁をなぞりながら、ゆっくりと唇を近づける。
舌先で耳たぶをペロリと舐められ、自分でも驚いてしまうくらいの声が漏れた。
「あっ……、やっ………んっ…………」
私の声を聞いた副社長はスイッチが入ったかのように、何度も甘噛みしたり、舌先で舐めたりしながら耳を刺激をし始めた。
そのたびに私の耳元では、くちゅっ、くちゅっと副社長の舌の音が大きく響き、甘く淫靡な音と感触に身体に力が入らなくなる。
その唇が流れるように、今度は指先とともにそっと首筋へと移動していく。
何度も身体に電流が流れるような刺激に、身体がビクンビクンと大きく跳ね上がる。
「………んっ…………、い、いやっ………んっ……」
ゾクゾクと身体が疼いていく感覚に、何も考えられなくなり、私は堪えきれず、副社長の首に腕をまわしてしがみついた。
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