幸せな気持ち

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はぁ……はぁ……と息をあがらせたまま、副社長にぴったりとくっついて身体を預ける。 その瞬間、副社長がハッと手を止めた。 「わ、悪い、美月……。キスだけのつもりが美月の反応見てたら途中から止まらなくなって……。ごめん、ほんとにごめん……。やりすぎた……」 私をギュッと抱き締めながら、優しく背中を撫でる。 「ごめんな。昨日、美月のこと大切に抱きたいと言っておきながら、言ってることとやってることが全然違うよな……」 私の呼吸を整えるように、何度も私の背中を撫でる。 私は身体の奥で火照る疼きをどう抑えていいのか分からず、そのまま副社長の首にしがみついたまま、小さく首を振った。 「美月、大丈夫……?」 心配そうな声で背中越しに副社長が尋ねる。 (だ、だいじょうぶ………) そう答えたいのに、頭がぼうっとしたまま言葉が出てこない。 すると、背中を撫でていた副社長の手が突然止まった。 「な、なあ美月……、も、もしかして……、下着つけてない?」 (下着って………、ブラのこと……かな………?) 副社長の焦ったような声に、私はぼうっとしながらも小さく頷いた。 「わっ、う……、うそっ……、やばい美月………」 更に焦った声が耳元で響き、跨った副社長の腿のあたりがビクッと動く。 ゆっくりと身体を離しながら、うつろな瞳で副社長を見つめると、副社長は私の顔を見た瞬間、右手で目を覆った。 「み、美月、今そんな顔して俺を見るなって……」 さっきまであんなに激しいキスをしていたのに、急に拒絶するように顔を横に背ける。   背けられる理由が分からず、急に不安を感じた私は副社長の首筋に唇を近づけた。
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