山内美月という秘書 –壮真side-

5/8
前へ
/361ページ
次へ
「どういうことだよ? ホテルってどこのホテルだよ?」 俺はメモ用紙の下に書かれたホテル名を聡に告げた。 「はっ? ウェスティン? えっ、お前今ウェスティンにいるのか?」 今度は聡が驚いた声をあげている。 「ああ。そうみたいだ」 「それってもしかして……、その部屋、美月ちゃんが泊まる部屋だったんじゃないのか?」 「どういうことだよ? わかるように説明しろよ。」 「昨日お前がなかなか起きないから、俺は美月ちゃんにお前を起こして帰らせてくれって頼んだんだよ。実は昨日さ、美月ちゃんの誕生日だったらしくって、そのホテル予約してたらしいんだ」 「秘書が俺を?」 聡の話から、やっと俺は自分の状況に理解ができ始めた。
/361ページ

最初のコメントを投稿しよう!

29873人が本棚に入れています
本棚に追加