天使は甘いキスが好き

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「あ、あぁそうだな」  鈴は携帯をパジャマのズボンのポケットに終った。鈴が背中を向けると、背後からスライドドアが開く音がして、鈴はハッと振り返る刹那、ハンカチがで口を塞いがれた。 「!?」  驚いて暴れようとした処で、別の手が鈴の身体を持ち上げた。 「祐太君ありがとうね」  十和子は鈴に会いに来た平片に、丁度買い物に行くから荷物持ちに連ついて来てと頼んだのだ。近所のスーパーへお供した平片は、にこやかに重い荷物を持って歩く。 「俺こそアイス買って貰ってラッキーだよ」  寒くてもアイスは別だと云って、新商品は悉く制覇している。今日のは先日発売されたばかりの桜味だ。意外と美味かったので、買い物のお付き合いの駄賃に買って貰った。 「あら? お客様かしら」  十和子が遠く離れた場所から、玄関前のワゴン車に首を傾げる。上村が居て、鈴が背中を向けた刹那、ワゴン車から男が二人飛び出して、鈴を引きずり込んだのだ。 「「鈴!?」」  平片と十和子が同時に叫んだ。上村も急いで車に飛び込むと、平片は買い物袋を足許に置いて駆け出した。 「待て!!」  車は急発進して走る。平片の脚で車に追い着ける訳も無く、舌打ちして振り返ると、驚愕で腰を抜かした十和子が、真っ青になって座り込んでしまった。「鈴が、ど、どうしましょう! 私の孫がっ」 「十和子さん、警察呼ぶから、立てる?」  パニックを起こした十和子の許へ駆け戻ると、携帯を手に通報した。何故上村が鈴を連れ去ったのか。鼓動が耳元で大きく鳴る不快さに吐き気がする。「鈴」  走り去った車のナンバーを頭に叩き込んだ。 「こんな強引だなんて聞いてないよ」 「何を今更云ってるのよ大樹」 「おい見られたぞ? どうする美加」  運転席から美加がミラー越しに背後を見やる。男は美加の男友達だ。 「構わないわよ。車は何処かに捨てるわ。元々知らない奴のだし」  図書館の駐車場から拝借したのだ。車は脚が着くから、自分の車に乗り換える。適当に公園の駐車場で停めると、周りを確認して鈴を運び、美加は別の車でアパートへ向かった。 「しっかし綺麗なツラしてんな」 「おい、変な事するなよな!」  上村が焦る。男の手が鈴の頬を撫でたのだ。 「ケチくせえ事抜かすなよ。俺らが手伝ってやったんだろうが」  上村は紅くなって睨む。 「ん…」  男の手が鈴のパジャマの中へ手を忍ばせる。小さな胸の突起に触れると、鈴は甘えた声をだした。男二人と上村が息を呑む。 「俺男勘弁だけどこいつなら」 「やめろっ」 「黙れよ。おい美加良いだろ味見くらい」  上村が絶句する。 「ふん。勝手にしたら」 「姉さんっ!?」 「あんたも混ざればいいでしょう? 男に走るなんて気が知れないわ」  男達がさっそく鈴の身に着けているものを剥ぎ取って行く。薬でぐったりとした鈴は抵抗も出来ぬまま、全裸で横たわっていた。 「おい只でも狭いんだ、暴れんな」  上村が鈴を助けようと手を伸ばすが、片方の男に阻まれた。 「キスマークすげっ乳首ピンクだぜ可愛いな」  男の舌が乳首を舐めると、鈴はふぅっと熱い息を吐く。 「気持ちいいってよ?」 「やめろっ」 「お前も加われよ」   もう一人の男が、上村の頭を鈴の下肢に引き寄せる。息を呑んだ上村は凝視する。 「やり方知らねぇのか? こうやんだよ」  鈴の陰茎を掴むと、緩く擦りながら、袋から先端まで舐め上げる。ごくりと唾を呑み込んだ上村は手を伸ばして、屹ち上がりかけた陰茎を口腔に含んだ。「卑猥~行き成りかよ」 「ん、んふぅ、んぁっ」 「感じてるぞ、ぼうや。色っぽいな」 「あんた達手短にね」
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