戸惑う俺とイケメン桐生との攻防戦。※R15~R18

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戸惑う俺とイケメン桐生との攻防戦。※R15~R18

ん、んんぅ!? ……目の前に目を閉じたイケメンがいて。 そんで、唇を塞いでいるのは桐生……で…。 うっ、うそだろ…!? なんで、そこでキスすんの!? 助けてくれるんじゃないの……!? 僅かに残った思考も。 桐生の行動でぶっ飛んでしまい、俺は目を閉じている桐生の顔をしばらく見つめて……思考が停止した。 「んぅ……あっ……」 重なった唇から離れようとしているのに。 桐生の舌がくすぐるように俺の唇を舐め、吸い付き、舌でグリグリされて…。 俺の唇はその行為による快感でビクビクと反応して思わず体がのけ反ってしまった。 「やめ………きりゅ…な、んで、こんな事…っ……!!」 桐生のしつこい舌の動きに戸惑ってしまい、少し唇が開いた隙間を桐生の舌が強引に捩じ込んでくる。 侵入してきた桐生の舌が激しく蠢くと戸惑う俺を無視し、桐生は更に口の奥へ奥へと舌を進めて。 深く何度も何度もしつこく俺の舌を絡めとっていく。 「んんぅ…っ!!」 ピチャピチャと桐生の舌で愛撫されて…。 頭ではイヤだ、こんな事したくない!!と叫んでいるのに。 何かに取り憑かれたかのように桐生は俺の咥内を蹂躙し続け。 それに反応した下半身がビクビクっと激しく揺れる。 そして身体は俺の意志を完全無視し。 桐生にもっともっと淫らな事をして欲しくて欲しくて……我慢できなくなっていた。 「ふっ……ぁああ…ッッ」 桐生の濃厚なキスに、キス初心者の俺は鼻から呼吸が出来ず。 酸欠が近付いてくると、力の入らない両手を使って桐生の胸へドンドンと叩いて本気で抵抗し始める。 「やっ………も…無理……ッ」 涙を流しながら抵抗する俺に、やっと気付いた桐生が満足したのか、ゆっくりと唇を離した。 そのおかげで俺は桐生によって塞がれていた口から、思い切り空気を吸い込んだ。 「……お前、キスした事、ないのか……?」 「!!」 ふいに問われた言葉にピクンと反応してしまい、正解だと言わんばかりに俺の顔が真っ赤に染まってしまうと。 俺は言い返す言葉が浮かばず……口籠ってしまった。 桐生のバッキャロー!! 俺みたいなヒッキーとキスしたいと思う奴がこの世にいると思ってんのか!? 自慢じゃないが、俺のヘアスタイルは貞子なんだぞ。 しかも黒ぶちメガネもかけていて…。 明らかに2次元女子を見て部屋でオナって興奮してそうな容姿の俺に。 男女共に俺にキスしようなんて思うチャレンジャーはいないだろ!! 鼻息荒く興奮して内心キレていたが………。 あっ………。 そう言えば、いたな。チャレンジャー…。 俺のすぐ目の前に……。 俺のヒートでおかしくなって。 いきなりキスしてきた奴が……(泣) どんより気分な俺を無視し。 桐生は物珍しい物を初めて見たような顔をして俺をじっと見つめる。 「……へぇ………ないのか………」 ニンマリと含み笑いをした桐生を見て。 俺は冷ややかな視線で桐生を睨みつける。 ……その可哀想だと同情する視線を投げ掛けないでくれないか? 地味にメンタルが削られる……(泣) モテる奴の憐れみ程、悲しいものはないんだぞ、桐生よ……。 しかも、だ。 奴はキスが上手かった。 って事は。 たくさんの相手とキスしまくっている。 そしてこの俺は…。 は、初キスが………桐生とのデ、ディープキス……。 うわッッ、勘弁して。 発情して喘ぎながらキスするなんて……どこのビッチだよ…俺…。黒歴史過ぎる…。 それにヒッキーの俺にだって理想はある。 キスする時はこう……ムードがある中でお互いがモジモジ、ドキドキしながら見つめ合って、そして…………。 盛り上がってきて……き、き、キス…するんじゃないのか……!? ちょっとした、ささやかな俺の希望は。 あっけなく、幕を閉じた。 もう、この際それは置くとして……。 一刻も早くこの場から去りたい…。 ルーラって使えないか? もしくは、どこでもドアでも構わない、誰か俺をこの場から連れ出してくれ!! これ以上、桐生の側にいると俺が俺ではなくなってしまう気がする……。 発情と羞恥心、理性が入り乱れて真っ赤な顔のまま、混乱してる俺に。 桐生は俺の腰に腕を回すと。 身体を屈ませて今度はチュッ、チュッと俺の首に吸い付きながら舌で愛撫してきた。 ジュルジュルと響く水音が耳奥まで聞こえてきて、とうとう俺の頭はおかしくなってしまったのか……。 その行為に戸惑っているのに。 身体は気持ち良くて腰を桐生にこすりつけるように揺れていた。 桐生の匂いや髪や肌が。 俺に触れる度に心臓がドクドク高鳴って本当におかしくなる。 大嫌いなヤツなのに……。 恥ずかしい行為をされて死にたい状況なのに。 身体は桐生に触れられる度に幸福感に満たされて。 もっともっと。 桐生を感じたい。 触って……いっぱい触れて。 おかしくなりたい。 「……気持ちいいか…?」 指で耳を弄られて、あぁっ、と俺の口から艶かしい声が溢れて落ちていく。 桐生は俺の頬を優しく撫でながら、額や瞼に優しくキスを落としていく。 「んぅ、あ、あ、やぁ、ダメ!!蒼、馬ぁ……っ、そんなとこ、触っ……ひっ!!」 「ダメじゃない……もっと触って…だろ…?」 「あ、んっ!!…ゆ、指ぃ、動かし…ちゃ…あぁ………」 桐生の指に弄られながら。 桐生の声に反応して。 俺の下半身が更に熱帯びていく。 もう片方の耳は桐生の唇に挟まれて、舐められ、唇でなぶられて。 桐生の愛撫に気持ちよくなってピンと立ち上がった俺の大事なムスコさんは……残念な事にトランクス越しからたくさんの体液が止まらずに溢れていく。 ああ、俺は変態だ……。 大嫌いな奴に触られて、興奮しまくってる…。 外で……しかも学校内で、大嫌いな桐生の前で射精する事になりそう、だなんて…。 もはや俺の死へのカウントダウンが始まっている。 身体はもう…。 そろそろ限界が近い……。 精神力ギリギリ寸前なのに、再び俺の唇に触れると、また舌を入れて濃厚なキスを始めた。 だいぶ遠慮がなくなった桐生は貪るように俺の口を犯していく。 「きりゅ…も、終わ…てぇ…もぉ……出る…」 とろけて、ふわふわした意識の中で頑張って理性を保とうとしているのに……桐生は遠慮する事もなく、右手で俺の制服のシャツをズボンから引きずり出すとスッと指をシャツの中へと差し入れてきた。 「ひぃ!!ああっ……ダメ、や……触らない、で!!」 シャツに忍び込んだ右手の指は俺の肌を堪能するかのように、ゆっくりゆっくりと弧を描くように触れながら。 先へ先へと指を進める。 桐生の指が俺の肌に触れる度に、頭の奥がパチパチと火花が飛び散って目の前がクラクラしてくる。 「一ノ瀬は…胸、弱いのか?……乳首、すっげー勃ってんぞ……」 クスクスと笑う桐生にからかわれて。 顔がカーッと真っ赤になり、息も荒くなる。 「い、言…うな…!!もっ……やめ…ろ…っ」 「……ヤダ。まだ物足りないし…それにお前、そろそろ、イキたいだろ?」 甘く囁きながら、ペロペロとまた首を舐められていると、桐生の荒い吐息と桐生から香る、不思議な匂いに。 身体が……。 下半身の奥が……強く反応して。 「…ひ…!?あっ、あ、あ………ああああっ!!!」 同時に桐生に指で乳首を弾かれて。 限界を超えてビクンと大きく跳ねた俺は………ドピュッと下着越しに精液をいっぱい放って。 桐生の目の前で………イッてしまった…。 最悪だ……。 パンツを身につけたまま、射精って……。 しかも学校で……。 俺……マジ、立ち直れないんだけど……(泣) 目を見開いてビクビクと揺れる身体は熱を放ったにも関わらず。 それでも俺の胸を弄る桐生の指に反応してガクンと崩れ落ちた俺は桐生に倒れ込むように身体を預けた。 「も……もぅ……俺に、触るなぁ!!」 桐生にもたれ掛かってハァハァと肩で息する俺に、桐生は俺の顎を持ち上げて。 また深く口付けては離すを繰り返して。 お互いに息が乱れまくり……。 俺と桐生を包む、クソエッロイ空気に。 恥ずかしさで、もう何がなんだか分からない。 「一ノ瀬のエロい顔、もっと見たい…」 そう言って桐生の熱のこもった視線を反らせなくて。 俺は戸惑ってしまった。 桐生のフェロモンを嗅ぐ度に。 幸せを感じてうっとりトロけてしまい、俺は抵抗すら出来なくなってる。 気付くと桐生にそっとコンクリートの上に寝かされて。 ボーッと桐生を見つめた。
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