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第六話
第六話:グングニル皇国③
月読命:
「・・・ネロとか言うエクスカリバーの現所持者、彼は気づいたようだね・・。
あれの意味に・・・。
グングニル皇国が壊滅状態になるとは、本当に残念だ。
私はこの国が好きだからね。
きっと彼は、残り2本の聖剣を手に入れて、自分の望む形での破壊を実現したいんだろうね。
もし、彼が残りの2本をも手に入れて破壊の限りを尽くしたら・・・。
私やウルは本来の仕事をしなくてはならなくなる。
この世界は、私に音楽という大切なものを与えてくれたから、愛や慈しみの心をこの世界から私は学んだから、このかけがえのない世界のために、私は、少しだけ手伝うことにするよ。」
オベリスク 長月:
「しかし、空間統率神ウルは何というでしょうか・・?
ウルは、彼らがありのままに『生きる』ことによって生じた結果を望んでいるのではないでしょうか?」
月読命:
「それはわかっているよ。でも、少しだけ、私はヒトより生じた者たちに、期待してみたいんだ。」
オベリスク 長月:
「それが、我らの主である、あなた様の意思ならば、我らはそれに従います。」
オベリスク 葉月:
「我々は、具体的に何をすればいいでしょうか?」
月読命:
「君たちはグングニル皇都に入り、4名で聖剣ノートゥングを保護し、残りの7人は救護活動をしつつ、生き残った民をコーラルへと導いて欲しい。
その間に生じるであろうガロア帝国の攻撃は、私がどうにかするよ。」
グングニル皇国の皇都は、もはや壊滅状態となっていた。
辛くも難を逃れた皇国の民は数百名で、その中にはノルナゲストを含む竜族と、少数のホビット族が含まれていた。
難民となった彼らは、オベリスクの導きによってコーラルへと避難する。
同時に、聖剣ノートゥングとその肉体もコーラルへと運ばれた。
皇国の民が避難している最中、ガロア帝国の兵士数百名が、兵器や物資と共に忽然と姿を消した。
その場にナイトメアも投入されたのであるが、ナイトメアも跡形もなく消え去ったのであった。
ガロア帝国軍は皇国ほ最新兵器の可能性もあると判断し、一時撤退を余儀なくされた。
再度、ガロア帝国が侵攻を開始した際には、グングニル皇都は蛻の殻であった。
コーラルに避難していたノルナゲストは、このままでは世界の均衡が保たれないことを実感し、ネロとガロア帝国に対抗するため、ノートゥングとその肉体の封印解除を決意する。
封印解除は、正統な方法で成功し、ノートゥングにより選ばれ融合した魂は、先のガロア帝国によるグングニル皇国攻略の際に死亡した、シグルドという名の竜族の少年の魂であった。
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