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第八話
第八話:コーラル
念願であったグングニル皇国攻略を果たしたネロであるが、聖剣ノートゥングを手中に収め、更なる力を得ようとするが、その所在は不明のままで、捜索隊を結成したものの、ノートゥングに関する情報は皆無に等しいものであった。
また、先のナイトメアと兵士数百名が一瞬で消え去ったことも気になっていた。
そんな中、コーラルにガロア帝国解放軍が結成されたことを知り、鎮圧のためコーラルに侵攻を開始するも、エルフの結界と解放軍の抵抗に加え、難攻不落の立地条件により困難を極めていた。
シャナオウは、ガロア解放軍の意見を共にする数人の者と、オベリスクの協力を得て、ガロア帝国西方の港町に上陸する。
その後、ガロア帝国の領土内の各地でゲリラ的に反乱を起こし、徐々に勢力をつけ、独自にコーラルとは異なる反乱軍を結成する。
さらに2年後、その勢力はガロア帝国にとって無視できない危険な存在となり、ネロにとって世界侵攻への大きな妨げとなった。
その反乱軍は、奇策を常とし、いかなる状況においても勝利を収めたため、指導者の名をとりシャナオウ常勝軍と呼ばれることとなる。その存在は、今までのガロア帝国の在り方に不服を持っていた民衆からも大いに受け入れられた。
シャナオウは、単独行動での作戦中に、ガロア帝国内の辺境の都市で、同じく単独行動で罠を張っていたネロと接触する。
ネロ:
「ほぅ、君が聖剣アメノムラクモを所持せしものか。
我が名はネロ。
我の傘下に入り、我と共に世界を破滅へと導くのであれば、それでよい。しかし、それを拒否するのであれば、この場で死んでもらうぞ。」
シャナオウ:
「俺の名はシャナオウ、俺は聖剣に選ばれた。だから、その責務を全うするためにここにいる。
この世界が望んでいるのは破壊などではない。
お前のやり方は間違っている。
俺は決してお前には従わない。」
ネロ:
「そうか、ならば仕方がない。」
と言って、2人は剣を合わせた。
聖剣対聖剣による衝撃によって生じた破壊力は凄まじく、この辺境の都市は焦土と化した。
それでもなお、互いの戦力がほぼ互角であったため、結局決着がつかず、引き分けのままその場を離れることとなった。
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