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「えっとー……じゃあ、とりあえずこの話はおいてといて。妖の方の世界で何かあったのか?」
空気を変えるように手を打った富岡くん。
「……神隠し事件、と呼ばれているそうだが。ここ最近で起きた子どもの行方不明事件や暴力事件、二日前の裏山での騒動も含めて、すべて間違いなく妖の仕業だ」
やっぱりそうなんだ。立て続けに起きた物騒な事件には妖が関わっていた。
「一連のことについて、あの優男神主は何か言っていたのか?」
少し俯き小さく首を振った。
「……二日前の裏山での騒動で怪我をして、眠ったり目が覚めたりを繰り返しているの。まだちゃんと話を聞けていなくて。でも一度聞き出そうとしたときには、「言えない」って」
三門さま、そんなにひどいのか? と富岡くんが眉を顰める。
もう誤魔化す必要もないかと思いひとつ頷いた。
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