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“かずきーありがとう。わたしのこと今まで見捨てないでくれて”
佐奈はそう言ったけれど、実は俺の方が佐奈がいなくちゃダメだったわけで。
彼女は俺の初恋だった。
見た目は大人っぽいのに中身は年相応に子供っぽくて無邪気で、奔放な性格。
ほっとけなくていつだって彼女を構っていたい、いつのまにか大好きになっていた。
中学の終わりから付き合い始めて、高校に入ってからも上手くいっていると思っていたのに高３のとき
“ぶっちゃけマンネリだよね。このまま一樹が東京の大学に進学して私が地元の短大に進学したら、お互い他に好きな人が出来て別れるのかなぁって思う”
そう言われて密かに焦った。
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