計算できない恋がある

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彼女が上半身を起こして目線が合うと、疑問に思っていた言葉が口から出た。 「おはよ…えっと俺たちもしかしてヤッた?」 寝起きにどんな質問してるんだよ、と思ったけど二次会の途中までしか記憶がない以上確かめられずにはいられない。 「先輩ちょっとそこ正座してください」 スッピンでもハッキリした顔立ちで睨まれると迫力があって、仕方なく正座をする。 「昨日駅のベンチで寝ている先輩を見かけました。放って帰るわけにもいかずモタモタしているうちに終電は行っちゃうし泥酔している先輩を駅員さんに手伝ってもらってタクシーに乗せて、家が分からなかったから私の家に連れてきました。私が勝手にしたこととは言え、まずはお礼を先に言うべきでしょう?」
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