寂しさから求めたモノ

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私はインストールしたばかりのアプリを表示して、秋絵に見せた。 「そんなの普通の女子だったら、誰もが使っているわよ」 「えー、そうなの?私、損していたのかな?でも、今までは必要なかったから、仕方ないね。これを使えば、妊娠も出来るし、きっと損した分を取り返せるわ」 「はあ?損とか得とかそういう問題じゃないでしょ?」 ますます呆れ顔になる秋絵を無視して、私はアプリを操作した。 必要なかったのだから、損ではない。それに、このアプリがあれば、1回やるだけで妊娠できる。 まずは前回の生理日を入力。そうすれば、自動的に計算してくれる。うん、便利だ。私の得意な計算は出る幕がないのが、残念だけど。 「前回は先月の22日で、終わったのは、28日…。わあ、出てきた。えーと、排卵日は、今月の7日?え、過ぎてるよ。もう11日だもの。あ、でも、妊娠可能性が高い時期があるんだ」 私は出てきたカレンダーを真剣に見た。妊娠する確率が高いのは…10日まで? もう間に合わないというか、終わっている。 でも、次にかければ大丈夫。排卵日にするのが一番妊娠出来るのかな?
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