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「この国では、猫は魔女の使いとして、忌み嫌われ、迫害されています。そんな猫たちの復権のため、まずは猫と気軽に触れ合うことのできる猫カフェを開いて、猫のイメージを変えようと考えたんです」
シルヴェスはきりりとした目をして言った。
「なるほど……。猫たちの復権、ね。あんたらしいと言えばらしいわ」
ルベルは再びため息をつく。
「でもねえ、『猫カフェ』なんて、この国では聞いたこともないわよ? 嫌われ者の猫を集めて、果たして客が集まるのかしら? それに、そんな目立つことをしていたら、あなた自身が魔女狩りの標的になる危険だってあるのよ? あんた、身を守る魔法は何一つ使えないじゃない」
「大丈夫です。いざという時は、在学中に設立した、『魔法使い猫好きネットワーク』に助けてもらいます」
「何よ。そのバカげたネットワークは」
「バカげてないですよ。今年の卒業生にも、メンバーは五十人近くいるんです。もふもふの力は偉大なんですよ」
ルベルの呆れはここに来て頂点に達した。
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