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④装備してみよう!
勇者Ryoは、その後も街へ向かう事無く、城の中を探索した。クローゼットを開け、壺を割り、宝箱を開けまくる。
兵士の個室だろうと、王妃の寝室だろうと、地下牢だろうと、施錠が甘い場所は、何処にでも入り、物品を漁る。
一体、この城のセキュリティは、どうなっているのか?
各所で略奪の限りを尽くした勇者Ryoは、沢山の小銭と薬草を入手した。貯金が出来たので、そろそろ本格的な冒険に出掛けなくてはならない。
──なのに。このダンサー勇者は、全く城から出て行く様子が無かった。それどころか、どんどん階段を降りて行く。
城の最下層は、何故か巨大な迷路になっていた。一体、何のアクティビティだろうか?
Lv1の勇者Ryoは、よせば良いのに、城の地下ダンジョンを彷徨い始めた。
途中、何度もモンスターの襲撃に合ったが、全て闘わずに逃走した。運と素早さだけは、抜群に良い。モンスターに捕まる前に、全速力で駆け抜ける。
危険で複雑な、地下ダンジョンで…
勇者Ryoは奇跡的に、『魔法の盾』を手に入れた。ところが、MP不足の為に装備が出来ない。
果たして、いつかこれを装備する日が来るのだろうか?自信は無いが、とりあえず戦利品として持ち帰った、へっぽこ勇者であった。
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