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「お、お、おはよ…」
ヒロキは小声ながらも、精一杯の笑顔で二人に挨拶を返した。
正直ヒロキは、クラスの女子と話すのは初めての経験だった。
「舞ちんの事、どう思ってるの?隣に鈴ちゃんもいるし!」
「私も舞ちゃんには負けないよ!家事の手伝いだってちゃんとしてるし!将来の事考えて!」
いきなりの美女二人からの猛烈アタックに、ヒロキはタジタジになっていた。
「もうお昼まで待てない!今、舞ちんの事どう思っているのか教えて!?」
舞ちんに負けじと鈴も言い寄る。
「今ここで、はっきりさせよう!どっちが一番好きなの!?」
「ああ・・・、いや、ちょっと屋上に行こう!」
ヒロキは教室の生徒達が気になり、二人の女子生徒を屋上へ誘う。
「良いよ!屋上で鈴ちゃんと対決ね!!」
「私も舞ちんに負けないから!!」
ヒロキはカバンからラブノートを取り出すと、二人の先頭に立って屋上へ向かう。
「欲を出しちゃうから、ややこしくなるんじゃない・・・」
ラブはあきれた表情で、三人のやり取りを上から眺めていた。
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