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高校最後の夏も終わり、2学期が始まる頃。
菅ヒロキ(スガ ヒロキ)は憂うつな気分で、最後の夏休みの日を過ごしていた。
"夏休みまでには彼女が欲しかった…"
彼女いない歴18年、もちろん童貞である。
"くそ!俺の青春が終わってしまう!!デートもしたかったし、キスやエロい事もしたかったのに!!"
ヒロキは憂うつな気分で市内の街中をブラブラ歩く。
歩道を歩いていると向こうから同年代の男女が、手をつないで楽しげにやって来るのが見えた。
"あの手をつないでいるど真ん中を、わざと通りたい…"
そう思いながら彼は側をすれ違い、通り過ぎる瞬間メガネを直す振りをした。
そしてヒロキは心の中で呟く。
"リア充爆破!!"
ヒロキは何気なしに後ろを振り返り、ちょっとしたトラブルを期待したのだが、むしろ女子の方から腕を組んで歩き余計にラブラブ度が増していた。
"クソッ!!クソッ!!"
突然、ヒロキは何かに全身を強く打ちつけると倒れた!!
「痛ったぁぁ」
よそ見で歩道の街路樹に、ぶつかって倒れたのだ。尻もちをつきながら、身体と心の痛みにヒロキは折れそうになる。
更に周りの歩行者からの失笑が彼の耳に聞こえてきた。
「痛ッ!!」
トドメに頭上から、物が落ちて来て地面に転がる。
「ついてね〜!!」
ヒロキは頭をさすりながら、地面にある物を見つけた。
それは、一冊の可愛いらしいノートだった。
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