再会

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その日の、夜。 赤黒い空には星々が存在を強調し、淡い光を僕らに届けている中。 僕はよく眠れなくて、何度も寝返りを打っていた。何もしゃべらないと、由姫の顔ばかりが浮かんで、思考が堂々巡りしてしまっていた。 それでもやっと浅い眠りに入り、微かな寝息を立て始めた、その時。 「……何もできなくて、ごめんなさいね」 そんな声が、聞こえた気がした。
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