真相、そして結末

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闇しかないこの空間から出られず、僕ではない僕が動く姿を見て、どうやら勘違いをしているっぽい由姫には「好き」と伝えられず、永遠かもしれない時の流れにただ流され、日々を過ごさないといけない、ということだろうか。 しかもこれは、僕が逃げた、結果? 『でも私は、そんな可哀想な君に一つのチャンスをあげよう。すごく大きいチャンスだ。私は普段こんなことは言わないので、レアな体験を君はするというわけさ。さあ、何だと思うかい?……まあ神様がチャンスって言うと、一つしかないんだけどね、いいや、もう言うよ。 君の願いを、叶えてあげましょう。述べてみなさい』 神サマの時と似たセリフ。与えられたもう一度のチャンス。 「あ、あの、その前に一つ……いいですか?」 『いいよ』 「あの、何で……神様は、ここに?」 僕は、さっき答えてもらえなかった質問を再度した。 今僕が置かれている状況については、ある程度理解したつもりだ。だが、やはり神様がここにやってきた理由は分からない。 『ああ、なんだそのことか。そんなの決まってるじゃない、面白そうだったからだよ』 「お、面白そう?」 『うん。ただの男女のいざこざなのに、神様まで巻き込んじゃって、変な方向に行っちゃってて。見てて面白かったから、出てきてみたんだよ』 神様とは思えない変な理由に、僕は思わず呆気にとられてしまった。 一目見た時から思ってたけど、この神様は――変だ。
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