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丁度そこに声がかかり、畳敷きの広間へと通される。
さながら旅館の朝食だ。
二日酔い対策か、しじみの味噌汁があった。
出汁がとても美味しかった。
料理に舌鼓を打ち、国王夫妻に見送られて
城を出る。
なかなか庶民的なカイトに近くのスーパーを教えてもらい、帰る前に立ち寄った。
……出汁の種類が豊富だ。
昆布、かつお、鶏、あご、椎茸に野菜…
かつお節が削る前の状態で売られていたのは驚いた。
昆布とかつお、煮干しは元の状態で、他は顆粒のものを各種揃え、製菓コーナーへ。
白玉粉、上新粉、葛粉、小豆に大豆をかごへポイ。
ほかは胡麻とか。あと、大豆製品。
自家製味噌作るのもいいかと思い、大豆を取り敢えず1キロのに変更。余っても使うし。
ウィスタリア、和国と交易ある割に、輸入品少ないんだよ。
多分、その手の専門店に行かなきゃいけないんだろうな。
一通り買い物して、ルイスの分もまとめて買って、ボックス入れたら即転移。
一瞬で寮の前に帰ってきた。
また口いっぱいにお菓子を頬張っているエレナさんにお土産の苺大福を渡して、
魔法陣で部屋に転移。
もちろんルイスもついてきた。
葛餅作るってったら大喜びだ。
鍋に水と葛粉を入れて混ぜる。
火にかけて砂糖を入れ、途中で弱火にして透明になるまで混ぜる。
型に流して氷水に浸け、きな粉を作る。
黒蜜も買ってきた、そこは抜かりない。
程よく冷えた葛餅を切り分け、器に盛る。
略式葛餅の完成だ。
ダイニングで待っていたルイスとセラフィムの前に並べて自分も席に着く。
いただきますと手を合わせ、一口。
うん、食べたかった味。
口の周りにきな粉をつけたルイスをセラフィムとひとしきり笑い、今日はお開き。
午後からは味噌を作ると言うと、ルイスは帝会議があるからと帰っていった。
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