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転生する前から、孤独に対する恐怖が人一倍強いから、余計に精神ダメージが大きかったらしい。
今日一日、このまま。
話しかけても、元気のない声しか返ってこない。
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ルイス「なんだ、そんなことかー」
湊「んなことって」
ルイス「だって、あの勇者(笑)だよ?
転生してすぐに帝と対戦してみたんだけどさ…
あいつが勝てたの、水帝だけ。しかもそれも、疲弊して帰ってきたところに 回復なしで戦闘したからだし」
湊「…ほんと?」
俯いてた顔がちょっと上がった。
てか、勇者(笑)って……ククッ
ルイス「あいつ訓練サボってるし。お目付役の光帝が可哀想だよ。質の悪い魔法しか放てないくせに、
魔力量にものを言わせて押し切ってるだけだし。
結界も、中級魔法一発当てたら崩れるぐらい脆いしね。学生は真に実力のある奴じゃないと、肩書から入っちゃってるから気づかないだろうけど。
だから、そんな、気にする事ないって。
ただの有名無実な勇者なんか、倒せて当然なんだから」
湊「うん」
やっと顔、上がったな。
セラ「あ、そろそろいい頃じゃね?」
湊「何が?」
ルイス「え、気づいてないの?」
キッチンから戻ってきた俺の手にはカスタードプリンの乗ったトレー。
湊「いつの間に…」
セラ「お前が腑抜けてる間に。というか、ルイス、よくこれに気づいてたな?」
ルイス「部屋に甘い匂いしてたしね。カスタードプリンはオレの好物。これに気づかないなら、まだまだだよ」
湊は実力を過剰評価されるのも嫌がるし。
これで、テンションも戻るだろ。
湊「ルイスが犬っぽいだけだろ」
ルイス「それはやめて⁉︎」
…まだまだ、2人とも子供だな。プリン取り合ってる。
セラ「冷蔵庫にまだあるからな」
ルイス「よっしゃ!」
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