7.花畑と…

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転生する前から、孤独に対する恐怖が人一倍強いから、余計に精神ダメージが大きかったらしい。 今日一日、このまま。 話しかけても、元気のない声しか返ってこない。 ーーーーーーーーーーーーーーーー ーーーーーーーーーーーー ーーーーーーーー ルイス「なんだ、そんなことかー」 湊「んなことって」 ルイス「だって、あの勇者(笑)だよ? 転生してすぐに帝と対戦してみたんだけどさ… あいつが勝てたの、水帝だけ。しかもそれも、疲弊して帰ってきたところに 回復なしで戦闘したからだし」 湊「…ほんと?」 俯いてた顔がちょっと上がった。 てか、勇者(笑)って……ククッ ルイス「あいつ訓練サボってるし。お目付役の光帝が可哀想だよ。質の悪い魔法しか放てないくせに、 魔力量にものを言わせて押し切ってるだけだし。 結界も、中級魔法一発当てたら崩れるぐらい脆いしね。学生は真に実力のある奴じゃないと、肩書から入っちゃってるから気づかないだろうけど。 だから、そんな、気にする事ないって。 ただの有名無実な勇者なんか、倒せて当然なんだから」 湊「うん」 やっと顔、上がったな。 セラ「あ、そろそろいい頃じゃね?」 湊「何が?」 ルイス「え、気づいてないの?」 キッチンから戻ってきた俺の手にはカスタードプリンの乗ったトレー。 湊「いつの間に…」 セラ「お前が腑抜けてる間に。というか、ルイス、よくこれに気づいてたな?」 ルイス「部屋に甘い匂いしてたしね。カスタードプリンはオレの好物。これに気づかないなら、まだまだだよ」 湊は実力を過剰評価されるのも嫌がるし。 これで、テンションも戻るだろ。 湊「ルイスが犬っぽいだけだろ」 ルイス「それはやめて⁉︎」 …まだまだ、2人とも子供だな。プリン取り合ってる。 セラ「冷蔵庫にまだあるからな」 ルイス「よっしゃ!」
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