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リンクに入れば赤で統一された甲冑を纏った花畑。
ついでに言っておくと、俺は黒一色に統一された普段着。動きやすさ重視だ。
レイ「用意、始め!」
勇「聖なる光の力を持ってお前を制す【ホーリーブレッド】」
完全詠唱するから、上級魔法とか最上級かと思ったら中級だった件について。
普通に避けたよね。
なんかめっちゃデカい弾だったんだけど。
ブレッドってよりは……ボール?
むしろ、あれに当たれって方が無理かな。
大きいし遅い。相殺するまでもない。
魔力が多ければ大きくなる、それは原理だ。
けど、良好な状態は、小さな範囲に大きな魔力を込めた状態。つまり、こいつのは全然だめ。
ホーリーブレッド(笑)はリンクに張られた結界に当たり消えた。
ねえ、防死結界と消止結界も張ってあるし、殺っちゃっても…いいよね?
勇「聖なる光【ホーリーアロー】」
アロー系とか、初級なんですけど。
略式とはいえ、詠唱、いる?
十本程の矢、というか槍を避ける。
湊「で?この魔法で俺のこと、倒せると思ったノ?力で押しただけの、質の悪い魔法デ?初級中級、本気で当たると思ってんノ?これ、ままごとじゃないんだからサァ?
責めてサ…このぐらい、勇者なら詠唱破棄、というか、無詠唱じゃないト……殺られるヨ?」
相手の頭上に混沌のアロー、前方にブレッドを同時展開。
湊「余程、カイトとの勝負の方が手応えあるヨ。基礎は出来てないし、コントロールもダメ。寧ろ、召喚されて三ヶ月、一体なにしてたのかナ?ハーレム作りに精を出してたのカ。なるほどネ。
それにしても、呆気ないねー。アハハハハ
ああ、笑っちゃ駄目カ。これでも真剣に、戦ってらっしゃるんですよね?ゆ・う・しゃ・さ・ん?」
ルシ「あいつ、生き生きしてねえ?」
カイト「だな」
セラ「昔の血でも騒ぐんだろ。にしても、キャラ変わり過ぎだ」
勇「…何も言わずにいれば…!」
湊「言わないんじゃなくて、言えないんデショ?大体サァ…今頃魔武器取り出して、なにするつもりなのかナ?忘れてル?周り、混沌魔法で囲まれてるんだヨ?触れたラ…消えちゃう、かもネ?
この間はワンパンでやっちゃったけど、魔法ができない訳じゃないんだヨ。ほら、発動はしてないんだから、光の上級か、聖の中級射てば相殺できるでショ?あ、もしかして、それすら出来ないノ?まあ、そうだよね、できる訳ないよネ?練習すら、してないんだかラ。今までの試合、全部魔力量で押し切ったんでショ?よくそんなので勇者名乗って恥ずかしくないよネ?
いいけどね、君一人、魔王討伐行って死んだところで、俺に害はなイ。
けどサ?ホント、ムカつくから消えて欲しいぐらイ。てか、消えル?いいよ、消えたいなラ。俺に向かって打てばいいさ、その未熟すぎる魔法をサ」
なんかめっちゃスッキリしたわー。
これで心が折れるならそこまでだし、これに食ってかかるようなら手遅れだ。
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