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ルイス「エリスちゃーん!ただいまー!」
エリス「あ、おかえりなさい。初めての依頼、どうでした?」
湊「…ルイスに、世話になりっぱなしだった」
エリス「初めは誰でもそうですって!」
……エリス嬢は、一緒に来ていても、そんなことが言えたのだろうか。隣でルイスも苦笑いしている。
違う葉を採りそうになり、ミミズごときで騒いだからな。都会に住んでいたら、ミミズに遭う機会なんてそうそう無かったんだ。
エリス「じゃあ、依頼報酬、千G入れておきました」
湊「あ、あとこれも、頼めるか?」
そう言って、今朝のドラゴンの鱗を取り出す。
エリス「ファイアドラゴンじゃないですか」
ルイス「え?一体いつ、そんなのと遭遇したの?」
湊「いや、ここに来る前、森で襲われてな…仕方ないから、討った」
エリス「…もしかして、破壊の森を通ったんですか⁉」
湊「ああ」
正確には、通った訳じゃないけど。
エリス「よくあそこでドラゴンと遭遇して無事でしたね」
湊「何かあるのか?」
ルイス「あの森、魔力を吸い取るんだよ。危ないから、破壊の森。
名前からして近づきたくなくなるでしょ?
で、どう戦ったら普通に出れたの?」
神、なんてとこに落としてくれてんだ。
湊「いや、普通に刀でだな…あれ?」
創造魔法、使えたぞ?
湊「魔法なら使えたぞ?」
ルイス「嘘でしょ?…いや、あり得るのかも。湊、魔力無限だもん。つまり、吸い取られても欠乏しないんだよ」
あー、そーいうことか。
エリス「まあ、ファイアドラゴン、五万G入れておきますね」
そこに声がかかる。
「ルイスー!飯、食ってくだろ?」
コック帽を被ってるし、多分、酒盛りしてたとこのシェフ。
ルイス「いつものお願い!湊はどうする?」
湊「じゃあ、同じものを」
ルイス「二つお願いねー!」
そうして出てきたのはハンバーグのランチプレート。意外と、子供舌?
しかも、デザートにカスタードプリン付き。
一口食べる。
湊「……!」
ルイス「美味しいでしょ?これ」
何故お前が誇らしげなんだ…
けど、これは反論の余地の無い美味しさだ。
湊「俺、ここまでうまく作れねーけど」
ルイス「アハハハハ、何言ってんの。
元々オレ、自分で作れないからね?
外食重ならないだけでも万々歳だよ」
湊「それなら、いい」
とりあえず、この味を覚えて帰ろう。
せっかく作るなら、より、喜んでもらいたい。
ルイス「よし、食べ終わったし、行こう!」
湊「…どこへ?」
ルイス「どこって街へ。服とか買い物行かなきゃだし。
和国ってあれでしょ?きもの?とかいう服着てるんでしょ?絶対浮くよ?」
知識を引っ張り出すが…うん、普通に洋服だ。日本と同じような感じ。
ただ、技術は世界全体として地球よりも遅れているが。
湊「そんなことは無い。もしかしてあれか?忍者、侍がまだいると思ってるのか?」
ルイス「いないの⁉」
湊「いないな」
所謂orz状態のルイス。とりあえず、放置。
ぶっちゃけ服なら創造で作れると思うけど、
街、ちゃんと見てみたいし。
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