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今でも祐が変わらない想いを秘めたその瞳で彼女を見つめているのを俺は知っている。
そんな姿を見ていたら、俺はまた不安に駆られるし警戒もしたくもなる。
だが、ここはアメリカ。
俺が遠征やキャンプなどでいない間、祐が顔を出してくれている方が有り難かったりもする。
高層階とはいえ、この付近は少し入り組んだ場所にいけば治安は良いとは言えない。
だから、多少の祐の接近は俺も目は瞑っていたのだが――
祐「ん、梨乃の欲しがってたテディベア持ってきたんだ。」
この部屋にある梨乃のおもちゃは大半は祐からのプレゼント。
しかもプレミアものが多い。
力「え……けど、あれってもう手に入らねーだろ?」
梨乃の欲しがっていたテディベアはある有名アーティストが某企業とコラボしたもので、もう今はとんでもないくらいの値段に跳ね上がっていると聞いていた。
俺も何とかしようと頑張ってはみたが、やはり入手は困難だった。
祐「そうでもなかったよ。取引先の人がね…」
力「取引先?」
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