第1章:5回目ですけど!?

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「本当に、本当に申し訳ありません!」 目の前の少女が深々と頭を下げている。 「……頭上げていいから」 頭の上に付いてる耳もシュンと下を向いている。 「でも、でも……」 「いいから、話もちゃんと聞いてやるよ」 言うな否や、ガバッ!と頭を上げる少女。その目は話を聞いて貰えるからなのかキラキラと輝いて、尻尾も後ろでフリフリと左右に揺れている。 「……で、半年ぶりぐらいか?てから此処ってどこなんだ?いつもの場所と違うよな?どうなってんだ?」 少女は少し照れ臭そうに話し出す。 「えっと、それはですね……、マンネリ解消と言いますか……いつも同じ場所だと飽きちゃうかなぁ?って思って場所変えてみました!」 コケた、物理的に。 「そんな理由で此処選んだんかいっ!まてまて、周りなんもないぞ?王都から結構離れてんじゃないか!?てか、あの大広間の魔法陣じゃないと召喚出来ないんじゃなかったのか!?」 「あ、あの魔法陣は雰囲気作りの一環で……」 コケた、物理的に(2回目) 「アホかぁぁぁぁ!そんな所に力入れる前にする事あるだろーがぁぁぁ!そんなんだから俺を呼び出す羽目になったんちゃうんかぁぁぁあ!」 本音が出た。出さずにはいられなかった。うん、これは仕方ない。 「……ヒグッ」 あ、いかん。 涙目になってる。泣き出すとヤバい。めんどくさい。 鎮火だ、消火だ、急げ! 「わ、悪い、言い過ぎた。俺の為を思ってくれたんだもんな?ありがとな?」 異世界に呼び出されてすぐに人狼な少女を泣かしそうになり、機嫌を取っている俺。 端から見ればどう映るのだろうか? 「ユ、ユウヒ様がぁ、あ、飽きてしまわれ、な、ないようにぃ」 「分かった。分かったから!ホントすまんかった!」 ……なにしてんだろ俺
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