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「私、用事思い出して…」
「先輩、時間切れです。
俺を落とした責任とってください」
「私は何もしてない…!」
「罪深いことしました。
今からキスしたら、俺を男として見てくれますか?」
ニヤッと口角を上げ、悪そうな笑みを浮かべる彼。
ダメだ、逃げ場がない。
ゆっくりと私に近づく彼は、完全に野性的な目をしている。
「今までの“良い部下”はどこに行ったの!?」
「先輩のせいで“悪い部下”になってしまいました」
「ふざけないで…!」
気づけば壁まで迫られていて、本当に逃げ場をなくした私。
「そんな反応もするんですね、先輩。
とてもかわいいです」
「何言って…」
「好きです先輩、このまま襲いたいほど」
冗談で済ませたいけれど、確実に私を狙っている彼。
それが遊びにしろ本気にしろ、目の前の男は驚くほどに危険で───
迫られ、そして乱される。
そんな未来は案外すぐに訪れるかもしれない。
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