FILE1 もしも 交通違反がかなり厳罰化したら?

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FILE1 もしも 交通違反がかなり厳罰化したら?

             俺の中 上条 勉(かみじょう つとむ) 24歳 最近免許を取ったばかりの初心者だ。 俺は、性格が慎重派なため車の運転をするときは、かなり安全運転に心がけている。そんなある日、俺が運転をしていると何度もあおられることがあった、無理もない制限速度60キロ走行の道を時速40キロ弱で走行するので後続車からしたらイライラするのだろう。 そんなある日、世間であおり運転や携帯電話使用などの交通違反による事故や事件が多発し世間で厳罰化を求める動きが活発化した。 政府は事態を重く見てついに道路交通法の改正を行った。内容は今まで携帯使用などの青切符違反が罰金100万円か懲役3年。速度超過や免停クラスの違反に対しては懲役10年 更に、世間で深刻化している飲酒運転やあおり運転により被害者を出した場合は、終身刑か死刑が即日執行されることとなった。 勉「マジか。よっしゃあこれで安心して運転が出来るぞ」 俺は、今まであおり運転をされていて嫌な思いをしたことが度々あり知り合いは、あおり運転をされた挙句に絡まれたこともあったそうだ。 全国にこのニュースが流れると交通被害者団体や一般ドライバーは、大喜びをした。 そんなある日、俺と同僚の運転で会社の営業車を使い取引先に挨拶へ向かった。いつもの会社の目の前に路駐すると数分後警察が現れ違反切符を切った。 その内容は、罰金100万円と運転手の免許取り消しだった。同僚は、抗議したが警察まともに相手をせず立ち去ってしまった。同僚は、免許を取り消されてしまい会社を首にされた。 次の週末の夜俺が、友人と近所の居酒屋で飲んでいた。そして店を出た俺は、友人が車で帰ろうとしたのを止めた。 勉「お前、飲酒運転辞めろよ。代行呼んでやるから」 友人「そんな飲んでないから平気だよ。どうせすぐだし、それに代行代勿体ないし。」 友人は、俺の忠告も聞かず車に乗り込んで帰宅してしまった。翌日俺の携帯に友人から電話が掛った。 友人「勉どうしよう俺、飲酒運転で捕まったよ。」 勉「おい、大丈夫かよ?」 友人「俺多分20年は、出れないかも下手すりゃあ死刑かもしれない。」 友人は、泣きながら俺に昨日の事を悔やんでいた。その後友人とは連絡が取れなくなってしまった。 警察は、全国で取り締まり強化し次々と携帯や速度超過など軽微な違反を摘発し免許取り消し者数が一気に増えてしまい。自動車関係の不況で業界も頭を悩ませていた。 確かに、取り消し者数が増えたことで普段の渋滞が解消された感じはしたが逆に 電車やバスなどの公共交通の利用が増えいつもインドの電車のような感じにぎゅうぎゅう詰めで乗るようになった。 ある日曜日俺は、いつもの様にドライブをしていると後ろからガラの悪い男があおり運転をしてきた。多分俺が遅いからあおっているのかと思いスピードを落とし追い越してもらうようにしたが追い越すどころか並走したり幅寄せなど危険行為を繰り返してきた。 勉「やばい、これは。テレビでやっていた危険運転の奴と同じだ」 俺は何とか横道にそれたり逃げようとするが男は、ずっと俺の後を威嚇しながら付いてきた。俺は、頭の中が恐怖でいっぱいだった。 勉「そうだ、携帯電話で通報するしかない」 俺は、自分の携帯で警察に事情を説明。するとすぐにサイレンの戸が聞こえ、あおり運転の車はパトカーに止められ男は、連行された。 俺は、パトカーの誘導に従い路肩へ停車。 勉「助かりました。」 警官「あの男は、この地域で有名なあおり運転の常習犯だったよ。間違いなく死刑だね」 勉「そうだったんですね」 警官「それと君、運手中に携帯を使用したね。罰金100万と免許取り消しの罪だよ」 勉「え?マジっすか・・・」 俺は、免許取り消しと罰金を食らった。でもこんな窮屈な交通社会で運転するなら免許はいらないかと思った。厳罰化にも善し悪しがあると感じた。
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