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ん?
ひょっとして、あの風呂屋の浴槽に人魚を浸ければ、老人が若者になったように、人魚の体も変化するのか?
人魚の場合は、その反対に、
少女が、大人の女の体に・・大人の人魚の姿に!
どちらかというと、俺は、そっちの方が好みかも知れない・・
と、俺の妄想が変な方向に膨らんだ瞬間、
「ちがうのっ!・・」
キイーン・・
頭の中を金属音のようなものが駆け抜けた。
続けて、
「変なこと、考えないでっ!」そんな言葉が入ってきた。
いったい何だ、この感覚は! 頭の中が何かに占拠されたようだ。
今、頭の中で叫んだのは、この人魚なのか?
人魚は、俺の考えていることが分かったかのように、首をぶんぶんと振った。
マインド・リーディング? 違う、そんなものじゃない。
頭の中に言語として直接入ってきたぞ。
「そうよ・・」
人魚は俺の心の声に対して、口を開いて答えた。
「つまり、お前は、片言の言葉は話せるが、感情的な言葉や、説明的なことは、頭の中に信号みたいなので送る・・そういうことなのか?」
俺の問いに人魚はコクコクと頷き、その尾をブンブンと振った。
「それで、何が違うんだ?」
風呂に浸かれば、大人の人魚になるのと違うのか?
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