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最終話
フー…とゆっくり息を吐きながらベリアルが言う。
「そうですねえ…じり貧も嫌デスシ…。預言しましょう。ジョブクリエイターによって、バトルフィールドは解かれる…」
「ふん、自死を選んだか。ジョブクリエイターにそんな権限は…」
「いらっしゃいませー (^O^)/」
横を見ると、茶髪のもじゃ毛、丸メガネのおじさんがいた。
バトルフィールドが解かれた。先ほどの小屋に戻って来たようだ。顔文字がつくのは、なんでだろう?そういう設定なのか?動きもちょっとロボットみたいだし…一般のプレイヤーとはずいぶん様子が違う。
ルシファーは怒っていた。。
「ちょっとまて!そんなムシの良い話があるか!」
「ああ、ジョブクリエイターがつくったジョブクリエイターは、確かにバトルフィールドに干渉できないけど、オリジナルのジョブクリエイターはゲームマスターを兼ねているので、バトルフィールド解けますー。('▽')v 」
ジョブクリエイターは手を顎に当て、真面目な顔をして言った。
「てか。占星術師も錬金術師も、チートすぎるってんで、何年も前にみんな転職させたんだけど、進化系があるなんて把握してなかったわ。君らもあんまり力つかってなかったでしょ? ('ヘ'」
ロキもベリアルも黙っていた。バレないように、職業の名前自体を発言しないようにしていたのかもしれない。
「じゃあ、そうだなあ。予言者とアルケミスト職の救済措置としてー。インヴィ、マモンは復活ー。ベルゼブブとベルフェゴールの死も、さかのぼって無かった事にしてあげる。どう?魔王軍にとっても悪い話じゃないでしょ?('▽')v」
「そんな都合の良い話が…」
「あい!できた〜! (^O^)/」
ジョブクリエイターがパソコンをカタカタと鳴らすと、4人の悪魔が出て来た。ルシファーは複雑そうな顔で、その悪魔たちに促されて、酒場に戻って行った。
「あの、それで俺たちはどうなるんですか!?」
「んー…君たちはどうしたい? ('ヘ'」
「俺たちは…」
「まだ続きをやりたいなら、ここにいればいいし、もし、ドロップアウトしたいならすればいい。ドロップアウトする人が多かったら、この世界は緩やかに荒廃させる…。こういうエンタメっていうのは、需要あっての供給だからね。('ω')」
ジョブクリエイターはベリアルとロキを見た。
「ああ、ベリアルもロキもジョブ解除したから、新しいジョブを選び直したらいいよ。もう、カードとか、義理とか、実行可能か不可能とか、もう、そういうのにしばられないで、自分で決めて?('▽')v」
「ま、待って…」
せっかくロキが喋ったのに、無情にもジョブクリエイターは行ってしまう。
「んじゃ、さいなら」
そう言って、ジョブクリエイターは消えてしまった。
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