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ルシファーの策謀
魔王はルキの胸に剣を当てた。
「こいつが死んで困る奴は、全員動くな。」
あちこちで、バトルフィールドが作られた。悪魔軍が「宣戦布告」して、天使のやつは、「パス」をして一方的に試合が進んでいるようだ。
白と黒のチェス盤のフィールドがつくられて、天使が消えて、またあちこちで、チェス盤のフィールドがつくられて、天使が消えての繰り返し。
(なんで敵のはずの天使軍が無抵抗で、味方のはずの魔王軍が一方的な試合をしているんだ?)
ひとしきり、戦場が落ち着いた頃、天使軍は全滅していた。
魔王はバトルフィールドを解いた。つまり、ロキの方は、先攻が魔王で、10分間動かず、そのまま…。それだけ。先攻の人が動くまで、後攻は動けないから…。
俺は混乱しつつも、魔王に詰め寄った。
「どういうことだ!?」
「あー。おれ、こういう察しの悪いガキきらいなんだよね。俺の利益にならないことに口と脳みそ使いたくなーい♪」
エンヴィがパチパチと拍手をした。
「ルシファー様、完全勝利、おめでとうございます」
「ありがと♪なぶりごろしって一回やってみたかったんだよねえ。うまくいって満足満足」
ロキは、口をもごもごと動かしている。
「ん、なにか言いたいかい?」
魔王は口を覆っていた手を首にずらした。
「あの人は見逃して…」
「んー…でも別に俺にメリットないしー」
ロキは両手で、首もとを抑えつける魔王の手をつかんだ。
「…なにか、ひとつ、あなたの役にたつことをするから…だから」
「ふふ♪んー…でももう一声ほしいなあ」
ロキが俺を見た。俺がロキを助けなくちゃ!
「おい!おまえ、なんのつもりだ!さっきから…」
サタンが俺を殴った。
「魔王様への暴言…これは見逃せませんなあ…。軍団長として、私が躾けなおさねば…」
「やめて!」
「待てサタン…この娘、なにか言いたい事があるようだ♪」
ロキは絞り出すようにして言った。
「なんでも…なんでも言うことを聞くから…だから…彼は…見逃して…ください」
「おい!変なこと言うな!俺は…」
俺はサタン軍団長につまみ出された。
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魔王軍に質問!
Q ユニフォームもデザインを担当しているのは誰ですか?
エンヴィ「はーい♡ わたしでーす!」
サタン 「ルシファーじゃちょっとなあ…」
ルシファ「え?なんか不満あった?」
エンヴィ「ルシファのデザインはダサい」
サタン 「黄緑と黒のデザインだったこともあったけどアレは…」
ルシファ「カブトムシをモチーフとしてつくったんだよ!黒くて強いし…」
サタン 「うぇ…」
エンヴィ「ナイわー」
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