長男が死ぬ家

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だが御縁あって、最近ある席で再び西脇さんにお会いする機会が出来た。 長男が死ぬ家の話を思い出した私は酒の力も手伝って、改めて西脇さんにご実家を取材出来ないかお願いしてみた。 すると西脇さんは期待はしないで下さい、と前置きしてから母方の実家に頼んでみると言ってくれた。 それから数日して西脇さんからメールが届いた。 件名に『取材の件』と銘打たれたメールの本文を見た時、私は驚いて小さく声を上げた。 具体的な地域や名前などを出さない事を条件に取材を受けてもらえる事になっていたからだ。 そのため、この話を書くにあたって文章中の人名等は(西脇氏を含めて)全て仮名とさせて頂く事をお断りしておく。 また補足として集めた資料や、私自身が取材したメモなども文中に付記する。 それともう一つ。 西脇さんからのメールには追伸があったので、それも先に言っておく。 『取材した事で、どういう事があっても全て自己責任でお願いします』という一文だった。 私は了承する旨と、感謝の意を綴ってメールを返信した。 ※本文をご覧になる方についても、それぞれの責任でお読み下さい。
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