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(撲殺回数:99999999回目)
「おかしいですね・・・そろそろ壊れて頭がパァになる頃だと思ったのですが。
それに毎回しっかり殺しているはずなのですが・・・
何故こうもしぶとく起き上がって来るのでしょうか」
俺が目覚めると、教壇に立っているシスターが、そう言った。
今、頭がパァになると言ったか。
起きてから頭が痛いのは、このシスターのせいなのだろうか。
「あ、あのー・・・」
「あらまあ♡。まだ話せる程知能が残っていましたか」
そして何故か俺は彼女を見た途端、強い恐怖心を感じ取った。
何というか、デジャヴという奴か。俺はこの後彼女に・・・。
「うふふふふ!。やっと自分の立場を理解したようですね、このエロ豚」
エロ豚・・・どこかで聞いた言葉だな。
「次にエロ豚が・・・ゴホンッ!、勇者様が死なないのであれば、私は教会を畳もうと思っていました。
ですが、神が私に囁いたのです。この者をなんとしてでもこちらの世界に導くのだと。彼女はこの世界の勇者であると」
そして彼女はにっこりとする。
「ふ!。ふんぬーーー!。か、彼女ではありません!俺はこう見えても男なんだ!」
俺の第1のコンプレックスといえばこの外見だ。
小さい頃から女の子みたいだねとか言われて散々馬鹿にされて来た。
それが虐めの原因で高校生からは不登校に。
そのまま、引きこもり人生真っしぐらだ。
そしてこの髪型だ。こればかりはどうにも出来ない。
俺の髪型は基本、腰まで届く長さのロングストレート。
さらに染めている訳ではないのに銀髪だ。
髪が長いのも、銀髪なのも、変えれば良いだけだと言う問題なのだが、
何故か理由はわからないが、短く切っても1日で元のこの長さに戻ってしまう。黒染めにしても、1日で戻ってしまう、しかもこれ以上髪が伸びた事はない。 何故だ・・怖すぎる。
医師に見てもらったが原因は不明。
人体に悪影響があるものではないと言われ。
毎日手入れするのも、女子じゃあるまいし、何より面倒だ。
だからずっとこのままだ。
「あらまあ!!。それはすみませんでした。
あなたが先程から私の胸ばかり見ているのも納得しました。
男だと知る前は、そういう性癖の持ち主だと思ってたのですが。
その、百合という展開なのかと」
「ふ・・・ふぬ、別にいいですよ。勘違いされるのはもう慣れっこなんです。
それに俺が勇者ですか。そ、、それは面白い冗談ですね、何かのゲームの話ですかね、シスター様。はははは」
まるでゴミを見るような目付きで俺を見るシスターに、ビクつきながらも愛想笑いでシスターに返答する。
目を合わせるのは怖いからやめておこう。
俺は少し視線を下げ、彼女の胸を見る。
ふぬ!・・・やはり大きい。
ゴクリッ
ヤワラカソウダナァ…
「神の慈悲に感謝する事です。私が教会を去っていたら、あなたはこの世界に転生する事はなく。
永遠に地獄で苦しむ者となっていた事でしょう。
まあ、そちらの方があなたのようなエロ豚にはお似合いでしょうがね。うふふふふ!」
シスターの笑顔の意味が怒っているだけなのか、罵っているだけなのか、わからないのが怖い。
「ですが、私も最終的にあなたを本物の勇者であると認めました。
神のお言葉の事もありますが、最終的に選んだのはこの私の意思です。
何故認めたか。あなたが可愛、、、ごほん、可哀想だからです。」
シスターが話している内容が俺にはさっぱりだった。
俺はとりあえず相槌をしながら、シスターの話を最後まで聞く事にする。
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