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そこから、シスターとは普通に話せるようになった。
前までは撲殺前提の会話しか行われていなかったが。
このシスター、ただ撲殺するだけのアタマのおかしい人だと思っていたのは勘違いだったようだ。
普通に世間話が出来る。
異世界の生活はどうだとか。
兄弟姉妹はいるのかとか。
そして話がキリのいい所まで来た。
「あなたが何度も生き返る事にはきっと何か意味があるのでしょう。
神のお導きなのかもしれません。
よって今からあなたを正式に、本物の勇者に任命します。
あなたとの旅は楽しい物になる気がします。
これからよろしくお願いしますね?勇者様♡」
ナニオレ タスカッタノカ…?
モウ ニセモノ ダカラッテ ナグリコロサレナイ?
ヤッター…ヤッター…
パパラパッパッパー♪
『しすたー あすとれあ が なかま に なった』
何故か俺の頭の上で何か聞き覚えのある効果音が鳴った。
そして俺の視界の下辺りには、謎のコメントが表示される。
一体何が俺の身に起こったと言うのだ。
「あらまあ。そうでした。あなたが惚けるのも無理はありません。
今の効果音と、あなたの視界に表示される文字は、ゲームシステムと言って、この世界で人間に起こる1つの現象のようなものです」。
「ふむふむ。つまり、この世界はRPGのようなシステムが人間に備わっているという事か。
モンスターにダメージを与えた時や、受けた時。
アイテムを手に入れた時、使った時。
レベルやステータスが上がった時も、このゲームシステムが教えてくれるという訳だな」
「あらまあ。さすがゲームヲタで童貞で引き篭もりでニートのクズであるだけ、理解が早くて助かります。うふふふふふ!」
「!!?。お、、おれは確かに無職だったけど、ちゃんと真面目に仕事探していたし、、、それに引き篭もりの方は、そこまでもない、ですよ?。
休日は気が向いた日は、町のボランティア清掃に参加していましたし。
ブツブツ、、、ブツブツ」
俺はなんとかして、自分の短所を補填すため、言い訳を述べる。
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