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俺はアストレアのおかげで無限に生き返れる分、彼女にとっては無限の食料だったのである。
これぞ、ギブアンドテイクという奴だ。
「待って下さい♡勇者様ー!!、私、お腹空いて来ましたー!うふふ!うふふふふふふふふ!!」
「ひぃっ!!!!!く!来るなああああああ!!この人喰い女ああああ!!!!」
俺は必死に走り続け、アストレアから逃げる。
「待ってくださあい♡勇者様、そんな言い方はあんまりですー」
「はぁ・・・・・はぁ・・・・・もうだめ・・・喉が・・・ああ・・・み・・・水うぅ・・・・・グフ・・・」
しばらく走り続けた後、俺は力尽きる。
死ぬ前に彼女の声が聞こえた。悪魔の声だ・・・・・
オレハ モウスグ アノ アタマノオカシイ オンナ ニ タベラレルノダロウ…
「やっと追いつきました♡。勇者様が恐怖に怯えて逃げる姿。とてもゾクゾクしました。・・・はぁ・・・はぁ」
もういやだ、こんなの、こんな世界。
普通に仲間の人肉を食う奴が居るか。
狂ってるよ・・・・この世界は。
「私も、丁度お腹が空いて来た頃だったんです。
さすが勇者様です。とても準備が良いです。そなえよつねに!、ですね」
グイイイイイイン!!!!
機械音が聞こえる。あの凶悪なサバイバルキットが放つ音なのだろう。
俺はその音を最後に意識がなくなった。
バリバリバリバリバリッ!!!
バリリ!!?
遺体解体中、機械が壊れかけたような、異様な音を放つ
「うーーん。やはり勇者様のチート頭部だけはこの刃でもさすがに砕きにくいですね。仕方ありません。これを使いましょう」
そう言うと、アストレアはポケットからローリングピンを取り出した。
「これで叩き潰してから機械に入れましょう♪」
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