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「透さん…透さんが好き…」
膝の間に身体を割り込ませ、腰に纏わりつくように絡みつく。離れまいとしている様が愛らしくて愛おしい。
「いつもこんな風に一人でコスプレして遊んでたの?」
それはそれで透の知らない尚之の嗜好は、ここで一人で遊ぶなら問題はない。だが自分が見ていないというところには問題はある。
尚之のこんな可愛い姿を知らないというのは問題だと透は尚之を伺い見る。
「そんなことしない…これは貰ったから…透さん…ごめんなさい…」
透が怒って呆れていると思ったのか、謝る尚之が少々不憫なのだが、虐めて甘やかしたい願望は未だフツフツと湧いてくる。
「俺がいない間に、一人でこんな格好で遊んで…いけない子だな。一人で楽しかった?」
「だって…透さん…いないから…一人でハロウィンしようと思って…きっと寂しくなるけど…」
「寂しい?楽しそうだったけど?」
「寂しいよ。何してても…透さんがいないと寂しい…」
その言葉でホッとし、大きく開いた背中に触れれば、ピクッと跳ねた背筋は尚之の性感帯だ。触れて熱くなって欲しがってほしいと思いを込めて掠めるように撫でてみる。
「俺も寂しかった…尚之がいないと何処にいても何してても。だから、明日からはきっと満たされるんだろうなって思ってる」
顔を上げ、透を見つめるその瞳がゆらゆらと揺れる。もういいか…と脇に手を伸ばし尚之を膝に乗せた。
「透さん…ほんと?」
頷いてやるとポロポロと頬に雫が溢れた。
「嬉しい…透さん…」
震わせる身体は寂しさを我慢していたんだと伝える。これで、まあ充分だよな…そう笑った透の頬にも嬉し涙が伝っていた。
触れ合わせた頬にキスをし尚之を待つ。恥じらいながら唇を合わせてくれる久しぶりの恋人のキスは少ししょっぱくて甘い香りがした。
今夜は二人だけの甘いハロウィンパーティしたいと、欲しがる尚之を妄想しながら舌舐めずりをし口角を上げた。
震わす身体を取り込むようにしっかりと抱きしめ、網タイツに覆われた足を妖しく撫で、尚之を追い込んでいった。
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