お腹減った

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 凄惨な食事が終わり、腹の膨れた美代は打って変わって大人しくなった。  今はソファに座ってクッションを抱えてテレビを眺めている。  リラックスしているらしく体を伸ばし、たまに欠伸をしている。  その背後で、茉奈はせっせと後片付けをしていた。 「美代さん、お肉美味かったですか?」 「うん、美味しかったよぉ」 「世界で何番目?」 「二番目かなぁ……」  申し訳なさそうな美代の答えに、茉奈は小さく一つため息をついた。  慌てた様にソファから身を起こし、クッションを投げ捨てて茉奈に駆け寄る美代。  背の高い茉奈の首根っこに飛び着き、同じ目線の高さで一生懸命弁解を始めた。 「えと、あのね、その、料理の中では一番だよ」 「分かってます。ありがとうございます。でも、いつか美代さんの一番を作って見せますよ」 「うん、楽しみにしてるねぇ」  茉奈が頭をなででやると、美代の顔にぱっと笑顔の花が咲く。 「片付けしちゃいますから、テレビ見ててください」 「はーい!!」  びょん、と飛び降り、美代は再びソファに戻った。そのままクッションを抱え、言われたとおりにテレビに目を向ける。
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