絵が下手だけど薔薇を描きたい！～(約)20日間お絵描きチャレンジ～

はじめに

　私は絵を描くのが苦手である。その程度については今後披露することになるから、ここでは詳しく述べないが、とにかく絵心が無い。

　だが、絵を見るのは好きであるし、人並みに絵が描けたらどんなに良いか、と思うことは度々ある。しかし、私なんぞがちょっと絵が描けるようになったとて、どうせ大したものにはならないのだから、絵を上達させるための努力など無益なものだ、という諦めがあって、これまで絵を練習するなどということをしたことはなかった。

　それが、どうして今回に限って、よりにもよって薔薇などという難しそうな画題に挑んでみるつもりになったのかというと、投稿作品の表紙を、自分で書いてみたいと思ったからだ。

　今、私はエブリスタ（ともう一つ別の投稿サイト）で、『解語の花』という小説を書いている。

　この小説には、（最近は随分と影が薄いが）重要なモチーフの一つとして、薔薇が登場する。

　そういうわけで、当然ながらこの小説の表紙は薔薇である。ACTZEROというサイト（実際使っている素材のリンク：https://www.actzero.jp/developer/report-9381.html）の、白黒画像を使っていて、私はこの表紙をとても気に入っている。どのような表紙であるかは、私の作品一覧からご確認いただきたい（ついでに本文を読んでいただけたりしたらとても嬉しい。先日、キャンペーンでエブリスタ編集部からとても素敵なレビューを頂いたので、そちらだけでも是非。）。

　しかし、このイラストは些か利用規約が厳しく、改変は禁止である。そこまで詳細には描かれていないが、この改変には、おそらく色を塗ることも含まれているだろう。だから必然的に、私の小説の表紙は白黒になってしまう。

　この白黒の表紙というのも、個人的には割と気に入っているのだが、なにぶん白い部分が多すぎるので、表紙としては地味すぎるきらいがある。薔薇の部分に少し色を乗せるだけでも、随分印象が変わるのではないかと思うのである。

　まあ、このイラストは透過されていて、背景画像の上にイラストを乗せることは許可されているから、薔薇のかたちに色をつけた背景を用意して、その上にイラストを載せれば、色を塗ったような画像を作ることはできるが、やはりそういう行為は不誠実と言わざるを得ないだろう。

　それなら別の、改変可能なフリー素材を探せば良いのだが、どうにもイメージに合う物が見つけられない。

　そうであれば、もういっそ自分で描いてみるのはどうだろうか。ついでにその記録をエッセイにして書いたら面白いのではないか。そう思いついたのが昨日のことである。

　幸い、今日から20日間弱は、普段よりは少し時間に余裕がある。

　20日間で、今使っている素材のような素晴らしい絵を描くことは無理だろうが、なんとか表紙に使えるくらいの絵を、一枚だけ描くことなら、20日間練習すれば、それなりにできたりするのではないだろうか。

　そんな甘い考えで始まったこのチャレンジ、少しだけでも面白がってもらえれば幸いである。