第2話 七不思議のうわさ

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「私もね、三学年で六つ……七不思議じゃなくて六不思議だって思ってたんだよ。でも、七つめは欠番らしいの。だから、うわさは六つなんだ」 七不思議の七番目が欠番。 そして、七不思議を全部知ると呪われて死ぬといううわさ。 「七不思議、全部知ると死ぬって言うのに欠番って……」 その場合どうなるのだろう。 いや、呪いなんて信じていないけれど。 「七番目は欠番なんだけどね、でも、本当は知られていないだけであるらしいよ。それを死ったら死ぬって言うのが七不思議のうわさ」 夜深はそう言うと、残っていたココアを飲み干した。 触れてはいけないと言われるほど、人間は触れてみたくなってしまう生き物だ。 僕も七不思議が気になってきた。
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