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夜深に尋ねようとするが、彼女は欠伸をしている。
時間を見ると九時半を回り、十時が近い。
「夜深ちゃん、そろそろ帰ろっか」
「そうだね、夏世ねえ」
二人は隣の自宅に帰っていく。
玄関まで彼女たちと一緒に行き、家に入るのを見届けるのが僕の日課だ。
「ソラ、おやすみー」
「また明日ね、おにい」
夏世と夜深が僕に声をかけて自宅に入っていく。
程なくして部屋に電気がついたのを確認すると、僕は自分の部屋へと戻った。
――明日の放課後、生徒会室で待ってます。
明香先輩の言葉が蘇る。
忘れていなかったら、生徒会室に顔をだそう……そう考えながら僕は眠りについた。
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