21人が本棚に入れています
本棚に追加
視線を感じて振り向けば、彩香さんが僕を見ている。
――そういえば、間違えて彼女に告白してしまったんだ。
……気まずい。
思い出したら、すごく気まずくなった。
「ねえ」
そんな僕に彩香さんが話しかけてくる。
明香先輩は疑問符を頭に浮かべ、僕と妹を交互に見比べた。
「私、あなたと付き合ってあげてもいいわ」
彩香さんの口から、爆弾発言が投下される。
いや、先に告白したのは僕の方なのだけれど、あれは人違いで……。
「あやかー!?」
彩香さんの発言を聞き、僕以上にオロオロしたのは明香先輩だった。
妹の名前を叫び、首を大きく左右に振って抗議する。
よく分からない光景だった。
最初のコメントを投稿しよう!