第1話 生徒会長

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上機嫌の彩香と、逆に泣きそうになっている明香先輩。 何だか、先輩が可哀想に思えてきた。 「あの、先輩……」 「駄目、駄目です! 彩香がソラ君とお付き合いするなんて認めません!!」 手をバタバタと振りながら叫ぶ明香先輩はとても滑稽で。 今日一日で随分と先輩への印象が変わった。 それも、あまりよくない方向に。 「付き合うといったのは冗談よ。ソラ、本気にした? まずは友達からお願いするわ」 そんな姉とは反対に、彩香は落ち着いたままそう言ってきた。 意外と子供っぽい明香先輩とは反対に、クールで大人っぽい対応だ。 「よろしく、彩香」 そんな彼女に僕は右手を差し出した。 彩香が僕の手をとる前に、明香先輩が僕の手を握り込む。 何故か先輩と握手をした。
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