再会

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『そういえば結子、今日昼休みにボールがぶつかったとこ、大丈夫か?』 『大丈夫だよ。でも、転んじゃって、おでこが痛いかも』 『どこらへん?』 『ここ』 額の上のあたりを指差した私に、将ちゃんがあきれたように、『またたんこぶできてるぞ』と言う。よくケガをしていた私は、やっぱりお姫様っぽくはなかったかもしれない。 『ミサに当たりそうだったんだもん』 『結子、前にも誰かをかばってケガしてたよな』 将ちゃんは私のおでこを優しく撫でながら、あきれたようにそう言った。 『だって、ミサが痛くて泣いちゃったらいやだから』 『まぁ、そりゃそうだけど……』 将ちゃんは納得がいっていないような顔をしていたけれど、私は将ちゃんに撫でてもらえることが嬉しかった。 『かっこいい? 私』 『かっこいい、かっこいい』 将ちゃんにそう言わせて満足した私は、『でしょー』と自慢げに笑う。そして、完成していく絵本をわくわくしながら眺めていた。
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