アルコール依存症と私

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最初のきっかけは些細なことだった。 旦那の単身赴任が決まり、 まだ未就学児だった(みお)と二人でやっていかなきゃ行かないと分かった頃のことだった。 旦那は工場の現場周りをしているような仕事で、例え単身赴任先についていったとしても 1人になるのは目に見えていた。 だから話し合いをした末、旦那一人で単身赴任をしてもらうことにした。 初めてお酒を口にしたのは、 澪と二人で暮らし始めてから暫くしてのこと。 料理を作りながら、何となく 余っていたチューハイを飲んだことが始まりだった。 料理をしている間、 わりと手持ち無沙汰になることも多かったのでチビチビとお酒を飲むようになった。 気づけば料理をしながら缶チューハイを一本、二本…と本数は増えて行ったけれど 特に罪悪感もなく 「晩酌をするわけでもないし、まっいっか」と料理をしながら呑むことが日常になっていった。
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