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真のラスボス
「そっちを選んじゃったのね……。残念。」
俺の前に立ちはだかるリナ。腰に帯びたドラゴンバスターをゆっくりと構える。俺は全く状況がつかめない。
「メタっぽいことは言いたくなかったけど、
このゲームのタイトルの意味わかるかしら?」
俺はただ黙っていることしか出来なかった。
「さっきの質問こそがソウル・ジャッジ。
ソウルメイトと運命を分かつ審判。」
どうやら俺は、リナと剣を交えなければいけない状況のようだ。
「さあ、剣を抜きなさい。
ソウル・ジャッジよ!」
「……ごめん、リナ。出来ない。」
たとえゲームと言えど、俺にはリナに剣を向けることなんて。
「どこまでものめり込めない人ね。」
「のめり込んでる!
のめり込んでるからこそ、出来ない!」
そう、のめり込んでいるからこそなのだ。
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