第二章 山窩の太郎丸とこふゆ夫婦

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「うわぁ なんだなんだぁ」と 光を浴びた 太郎丸 驚きつつ 急に 左手を振って 「おいおい 少年 お前すげぇな なんだぁ この眩しい光はぁ?」と問うや 御堂護少年 両眼の光を終息させて 「これは 私が持つ 無間の眸(むけんのひとみ)と言う忍法です この光は 怪我や傷口それ以上に 毒を消すこと さらに 病人の病をも消し去ることができるのです 一種の特殊な波動を持つ輝きらしいのですが 私自身も理屈はわかっていません 」 「それでかぁ 左手の痺れ以外も目眩 体の震えも治っちまったぜ 助かったぁ」 「護さん ありがとう うちの太郎さぁ救ってくれてさ ほんにありがとさん」 「そこで 私達は この眸の力を乞われて 武田家へ出向いたんですが どうも 武田では この眸必要なくなったのか? 返され そして あの根黒忍法僧に襲われることになったんですが」 「ああ そうかぁ おいら達の情報網によれば 武田のおやじシンゲン死んじまったそうだが それでかねえ」 「ああ、 あたしも 甲生州付近の山の民からそう聞いたね」 「では シンゲン公が亡くなり 私の眸が不要に成ったってことはわかるのですが」 「そうだな なんで あの坊主達が襲ってくるのか?ってことだが。。。。。 まあ なんにせよ おいら達が 少年 お前さんを 印西の里まで 送り届けるからなあ」 「ありがとうございます 私一人では 神州の山の中 案内していただけるだけでも 助かります」 「何言ってやがる おいら 今 お前さんに 助けられたんだかんなぁ なあ こふゆ 」 「そうさ。 護さん あなた 必ずあたしらが里まで連れて行ってあげるからねえ 」 「はあ なんか腹減ったなあ 飯でも捕ってくるはぁ」と 急に 立ち上がった 太郎丸 自在鉤を背中に巻き付けて 洞窟を出て行きました 「太郎丸さん 大丈夫でしょうか? まだ体内に毒素残ってるかも知れませんが。。。。。」 「あの人なら大丈夫さぁ 獣みたいな体力元々在るからねえ はっはっは」とこふゆ 笑っています  
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