第二章 山窩の太郎丸とこふゆ夫婦

3/21
前へ
/62ページ
次へ
少し時間が経っては なんと 数匹の川魚を 捕って来て  こふゆに手渡している 太郎丸を見た 護少年 呆れると言うか 彼の体力に驚いています  こふゆが 魚を焼いて 食事を 洞穴内で 三人がしていた頃 北の船着き場からの街道筋にて 二名の雲水が 首を傾げていました 千本坊の遺体を発見するも 弓矢で殺されているのは まあ わかるのだが (千本坊の針を使った忍術は遠方の敵とは相性が良くなく 倒されたのであろう)と推測はできるも はてさて? では 何故 すぐ近くに これも野武士達が倒れているのか? この野武士と千本坊は戦ったのか?と 思うが 野武士の中には 千本坊を倒した 弓矢で殺されているものもおり ここで 疑問? 「千本坊は何と戦っていたのじゃ? こいつら野武士か? いや しかし 同じ弓矢で倒されておるものもおるし」 「野武士と敵対していた 武士達かのぉ?」 「それに千本坊が巻き込まれた? いやいや そんな間抜けなことはいくらなんでもしまい となると?」 黒縄坊が 千本坊の右手に刺さっている 矢を抜いて 観察 そして 野武士に刺さっている矢を観察すれば 「ううむ この矢は 戦とかで使う矢ではないな 狩りとかで使用するもののようだ」 覇力坊もまた 首筋を切られて殺された野武士の遺体を確認して 「こいつはぁ 矢で死んだんじゃねえな なんか鋭い小さい刃物で切り裂かれていやがる それに もう一人はその刃物らしきもので胸をひと突きか? この刃物を使ったやつと弓矢を射たやつが 千本坊と野武士達を倒したんじゃな 」 「まさか あの印西のガキがやったのか?」 「いや あのガキにここまでは出来ぬように思われるが しかし もしや 印西から きゃつを迎えにやって来たものがおるのやも?」 「ええい 探索するしかあるまい この街道筋をくまなく わしらで 探すぞぉ」 「他の連中には 知らせなくてよいのか!?」 「何構わぬわ やつらは 印西の里付近 探してるんじゃから いずれにせよ どこぞで行き逢うじゃろ」 ああ こうして 御堂護少年を狙う 根黒忍法僧二名が 再び 彼を探索し始めました 太郎丸 こふゆ 両名 少年と一緒に その洞穴から 早めに 出立した方がよいのではないのか?
/62ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加