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飛沫飛ばしたのだ~れだ?
【まえがき】
今朝見た夢をベースに作った物語です。
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ここはどこにでもありそうな一般家庭の食卓。そこにいるのは二人の姉妹。歳はだいたい同じぐらいで、おそらく二十代前後。顔は似ていませんが同じく痩せ型。妹がお皿を持って姉の前を横切りました。その瞬間でした。
ぴちゃっ! と何かの飛沫が姉の指に飛んできたのです。
「っ」
姉は舌打ちし、醜く歪んだ顔で妹に向かって唾を吐きかけました。さらに妹に向かって罵詈雑言を飛ばします。
「……」
妹は眼をぎょろっとさせたおどろおどろしい顔で姉を見据え、口だけ動かして呪詛のように何か呟きます。
「!?……ッ」
その不気味さに姉は全身が粟立ち、同時に吐き気を覚えました。
それからいつのまにか妹が部屋からいなくなり、薄気味悪く思いながら姉はその部屋を後にします。
彼女は警戒しながらトイレに向かいました。
廊下を進みトイレの前にやってきます。そこに妹が潜伏しているかもしれません。そう思い、ドアを開けて中を確認しますが、そこにはいませんでした。それでもまだどこかに妹が潜伏しているような気がしていましたが、意を決して姉はトイレの中に入りました。
「え?」
中からドアノブに手をかけようとして彼女はその異変に気付きました。あるべきものがなかったのです。
「!?」
白いドアには、“ドアノブ”がありませんでした。
閉じ込められる!?――――そう思った彼女はすぐさまそこから出ようとしましたが
「!?」
ドアは隙間なくぎっちり閉まっていて、開きません。
押さえられてる!?
彼女はパニックに陥り叫びました。
「おかあさん!? あかあさん!? おかあさん!?……」
助けを呼びましたが、母親は現れません。
「おかあさん!?」
「おかあさん!?」
「おかあさん……」
やがてその声は消えました。
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【解説】
「飛沫」を飛ばした飛ばされたって、コロナ禍のストレスの影響なのか、こんな夢を見てしまいました・・・
早く新型コロナのワクチンとか特効薬が見付かると良いですね。
第二波が来る前に・・・
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