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いつもいっしょの小助くんとお母さん
お母さんは、畑しごとをするために小助をおんぶしながら家を出ました。少し歩くと、イモをたくさんうえている畑があります。
そんな時、小助がくるしそうな顔つきにかわりました。
「う、う~んっ……」
このようすに気づいたお母さんは、小助をすぐに下ろしてじめんの上にねかせました。あんよをバタバタさせる小助に、おかあさんはやさしくおなかをさすっています。
「ギュルギュルゴロゴロッ、ギュルギュルギュルゴロゴロゴロゴロッ……」
小助はおなかからの音が鳴りひびくと、あんよを上げて何かを出そうと声を上げています。
「ううう~んっ! うううううううう~んっ!」
お母さんは、小助があんよを上げながら何をしているのかすわりながら見ています。すると、先ほどまでくるしそうだった小助がえがおにもどったことに気づきました。
「キャッキャッ、キャッキャッキャッ」
小助のほうをよく見ると、じめんに大きなうんこがのっかっています。どうやら、小助はうんこがしたかったのであんなにくるしそうな顔をしていたようです。
「ふふふ、うんこがいっぱい出たみたいだね」
小助がいつも元気なうんこが出るのは、お母さんがいつもイモを食べあたえているおかげです。お母さんは、小助のかわいいえがおを見ながらやさしくほほえんでいます。
お母さんは、いつものように畑をたがやしています。その畑でうえているのは、小助もよく食べるようになったイモです。
小助は、そんなお母さんが畑しごとをしているのをそばで見ています。お母さんは、2本足で立ちながらしがみつく小助に話しかけました。
「小助くんはイモをたべるのが大好きかな?」
小助は、お母さんのやさしいことばにキャッキャッと声を上げてわらっています。お母さんも、小助のえがおを見るのが大すきです。
「小助くんのためにも、わたしもがんばらないと」
お母さんが畑をたがやすのをおえると、家のほうへもどろうと小助をだきかかようとします。しかし、小助は4本足でハイハイしながら森のほうへ歩き出しました。
「わっ、そっちへ行ったら……」
あわててつかまえようとするお母さんですが、小助は手足をつかって前へどんどんすすんで行きます。
「この森には、おそろしいけものがいるのに……」
お母さんは、かわいい赤ちゃんがしんでしまうのを見たくないのでどうしてもしんぱいになってしまいます。
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