序章

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「実は…… 私も『リアル世界』から来た人間なの」 「えっ!!?」 「でも、それ以上は言えない。 オテマヌ山の頂に登れば…… 全ての真実が明らかになるはずよ」 「オテマヌ山……」 「どうする?」 「行きたくない……あんなとこ。 でも…… それしか道はねェんなら…… 俺!行くよ! オテマヌ山!!」 「そう………じゃあ、気をつけるのね。 山に入れるのは、夜だけよ…… 昼は、銃を構えた保安官が、山への入口を封鎖してる。」 「夜……」 「けど、安心して。 道中……ピンチの時には、 これを使いなさい」 先生は、小さなシカの角のようなものを取り出した。 「何ですか?……それ」 「『願いのツノ』。 これを使うと…… その時々において、最も有効なアイテムを、 AIが判断して与えてくれるの」 「そんな便利なもんあんのか!!?楽勝じゃん!!」 「ただし!……願いのツノを使えるのはたったの3回。 ……用心して使うことね」 ーー夜 「ここか……」 オテマヌ山は霧がかっていて、先が見えない。 「保安官は……もういねェな。」 一歩…… また一歩…… 山の入口に近づく。 ガタガタ…… 「は、入るぞ!!」 ?「誰だ!?」
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