三花 七月七日

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「え、ドッキリ、だよな……?」  少しの沈黙を破ったのは近藤透だった。その言葉に幾人かの肩の力が抜けて、乾いた息を漏らした。 「そ、そーだよな! 女子達やりすぎだって!」 「びびったじゃん! すげーな、どーやって一瞬で教室変えたんだよ!」 「ま、まじ驚いたわ~!」 「そんなことできるわけないじゃん!」 「知らないよ、こんなの!」 「ここどこ!? 何これ!?」  那智達の声は、嘘や冗談を言っているようには聞こえない。一緒におまじないを言い出した野山友華なんて、目に涙を溜めて半ばパニック状態だ。  何がなんだかわからない。  わかるのはドッキリではなくて、異常事態ということだけ。 「嘘……何、これ……?」  ようやく絞り出せた言葉はそれだけだった。
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