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廊下に飛び出して、とにかく走る。
遠くへ。少しでも遠くへ。
廊下の端まで走って階段をかけ降り、一階へ降りる。
そしてそのまま下駄箱を駆け抜け、昇降口へたどり着いた。
「外に逃げよう!」
透が叫び、ガラス扉へ手をかける。だけど。
ガンッ
扉はすごい音をたてた。
「鍵っ!?」
「かかってないぞ!」
「どうなってんだ!」
鍵は明らかに開いてる。なのに、押しても引いても扉は大きな音をたてるだけで全く動かない。
すると、何か動物が走る時のような音が近づいてきた。
振り返ると、さっきの塊が三花達が来た方から追ってきている。
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